<イベントレポート>藍に親しみ藍で環境を学ぶ連続講座2024「チーム・そめタデ」③

10月13日(日)、「藍に親しみ藍で環境を学ぶ連続講座」2024第3回目が開催されました。
藍講座は、大阪市エコボランティアが企画し、運営する年間4回の連続講座です。
今回3回目のテーマは、「乾燥葉で藍染めしたでー…建染め」です。
開講にあたり大阪市エコボランティア 中村さんから本日の講座の流れについての説明がありました。
その後、大阪市エコボランティア 芝崎さんから「藍が染まる仕組みのお話」を詳しくしていただきました。

タデアイ(藍はタデアイ〈蓼藍〉と呼ばれタデ科の一年草です)の葉を使って染めるには様々な方法があり、生葉をそのまま使用する方法や、葉を乾燥させ成分を抽出するなどの色々な方法があり、発酵建て(天然灰汁発酵建て)や化学建て(ソーダ灰・ハイドロの薬品を使用)についての話をして頂きました。

発酵建ては微生物の力をかりて発酵から染め上がるまでに1週間から1か月という時間をかけて染めますが、化学建てでは微生物の代用として薬品を使うことで時間を半日に短縮することができます。
今回は時間短縮ができる「化学建て」で参加者の皆さんに染めていただきます。

続いて、大阪市エコボランテイア 渡辺さんからホワイトボードの藍染イメージ図を使用しながら作業工程の説明がありました。

説明後、3班に分かれて順次作業に入ります。各班に大阪市エコボランティアのスタッフがついて作業を進めていきます。
 
まず、タデアイの葉のあくぬきをはじめます。

前回(第2回)の講座で持ち帰り、乾燥させた藍の葉を不織布・水切り袋に入れて、50グラムになるように計測します。
ステンレスのお湯を入れたお鍋に計測した水切り袋50グラムを4袋入れて20分間煮ます。
最初の煮だきで、あく抜きを行います。
湯を入れ替えて、あくぬきし水洗いした藍の葉と薬品(ソーダ灰・ハイドロ)を入れて10分間煮て、藍をステンレスのボールにあげ、抽出液は用意しておいた缶バケツに静かに移し入れてドラム缶の蓋をします。(缶バケツへはできるだけゆっくりと移し替える)
この工程を同じ藍の葉で、3回繰り返し、藍の抽出液を缶(バケツ)に溜めていきます。
その間に、ハンカチなどの染める布を水に浸しておきます。

抽出液が染めるのに適した温度(30~50度)になっているか、温度を測ります。
熱ければ水を張った流しにドラム缶を沈め外側から冷やします。
溜まった液のPh値は強アルカリ性のリトマス紙で確認するとPh14程度でした。

水に浸しておいた布を液が薄まらないようにしっかり絞ってから、抽出液にゆっくり浸していきます。
5分から10分位で缶(バケツ)から布をあげて絞って干しました。

液から出すことで空気に触れ、黄緑色でから酸化して青色に変化していきます。
無地のハンカチをそれぞれの個性のある絞り方で染めているのを参加者の皆さんもそれぞれの作品を楽しみながら観察されていました。

思っていた出来上がりと違うものになったとしても、思っていた以上のものが出来上がったとしても、いずれの結果であっても、そのことを楽しんで欲しいと、エコボランテイアのスタッフの方が話されていました。
講座はエコボランティアと参加者の方たちで力を合わせて作業をしていき、気持ちも深まり、最後は全員で後片づけをして終わりました。
人と人との繋がり、力を合わせて行うことの大切さをこの講座を通じて感じることができたのではないでしょうか。

残った染液をペットボトルに移し替え自宅に持ち帰る参加者の方もいらっしゃいました。

最後に、大阪市エコボランティア桝元さん、中村さんから、次回の内容や持ち物・注意点などの説明がありました。

参加者の皆さんは、今日、出来上がった作品を一度自宅に持ち帰ります。乾いた後に一度手洗いして乾かしてから次回の講座に持ってきて作品を発表していただきます。
次回の藍講座(第4回・最終講座)は、11月17日(日)に、「穂刈りしたでーと藍植物、作品発表会」を開催します。
最終講座は初めての方も参加できますので、お知り合いの方、ご興味のある方などお誘いあわせの上、お申込みください。