<イベントレポート>おおさか市民環境大学(全3回) 気候変動の現状とわたしたちにできること①
1月27日(土曜日) おおさか市民環境大学の第1回目、「気候変動の現状とわたしたちにできること」が開催されました。
始めに、大阪管区気象台 気象防災部 地域防災推進課 地球温暖化情報官の田中 秀和氏から、「気候変動で今何が起こっているのか」というテーマで講演いただきました。
講演を聴いて、
①大阪の年間の平均気温がこの100年で2℃の割合で上昇していること
②大阪の平均気温の上昇率が、世界・日本の平均した上昇率よりも大きいこと
③ 昨年9月の大阪の気温が特に暑く、27.9℃と過去100年間の観測史上最も高く、また、下がらなかった
という点がとても印象に残りました。
田中氏は、「大阪は他の都市に比べ、緑の割合が少なく、ビルや工場も多いため、いわゆるヒートアイランド現象が原因です」と語っておられました。
次に、農学博士・気象予報士 通称カマキリ博士 渡部 宏氏より、「気候変動の生き物への影響」と題し、現在、アブラゼミよりクマゼミが多く生息していると講演いただきました。
その要因として、地球温暖化による土地の乾燥化が考えられるとのことです。
アブラゼミはクマゼミに比べ小さいので、乾燥して固くなった土に潜ることが難しく、虫に食べられてしまうこと等をお話しいただきました。
また、山火事のニュースが全世界で大きく取り上げられ、地球温暖化で、砂漠化・乾燥化が進み、葉っぱと葉っぱが擦れただけで火がついてしまい、空気が乾燥しているから火が消えにくいそうです。
また、山火事により、生き物の生息地が脅かされることを強く訴えておられました。
講義終了後、タブレットを使っての気候変動に関するコンテンツAR(拡張現実)体験を2人一組で行いました。
私も体験しましたが、とてもリアルな体験で、気候変動の怖さを体験できました。
わたしたちにすぐできることとして、「冷暖房は冷やしすぎ、暖めすぎ、つけっ放しにしない」「可能な限り、家で植物を育てて緑を増やす(植物は光合成で地球温暖化の原因である二酸化炭素を吸収し、酸素を作り出す働きをする)」ということなどを意識し行動するだけで、地球温暖化を食い止める一歩につながりますね!