イベントレポート
エリア:旭区
【レポート】幼児期指導者向け研修② 「こどものための環境教育」
11月15日(火)に、大阪市保育・幼児教育センターで、大阪市内の就学前施設教職員を対象にした、幼児期指導者向け研修の第2回を開催しました。
講師は、第1回に続き野たまご環境教育研究所代表の後藤 清史さんです。
今回の第2回目は全日のコースとして実施しました。
第2回のテーマは、「まちの中でも環境教育」です。幼児教育と環境教育の繋がりを確認します。そして幼稚園・保育園/所や公園など身近な場所で出来る環境アクティビティの紹介があります。それは自然体験とは違う環境教育のアクティビティの体験を含みます。
最初に、環境教育の概論のお話を行った後、円になって参加者同士の交流が始まりました。
先生のファシリテーションの下、アイスブレイクのジャンケントレインで体をほぐし、参加者同士、気軽に話せるように導きます。
屋内でのアクティビティが幾つか続きます。
左の写真は、2人1組になって背中に動物の描かれたカードを挟み、動物の種類をあてるというものです。
参加者の皆さんは「大きいですか?小さいですか?」「可愛いですか?」「白いですか?」「鳴きますか?」など、様々な動物の特徴を聞いて、背中に挟まれたカードに描かれているその動物が何かを当てようと頑張ります。
最後まで分からず、タイムアップという方もチラホラおられましたが、とても楽しそうな雰囲気でした。
昼食を挟んだ後、4~5人で班になり、先ほど使った動物のカードより大きくてその特徴も書かれているカードを2枚比べながら、その動物の特徴の「違うところ」と「同じところ」を出し合いました。
「どちらも群れで生息する」や「どちらも角がある」といった回答の他、エビ・ネズミを比較して違うところとして、「驚いた時に逃げる方向が違う」といった鋭い着目点による回答を出した方もいました。
その後屋外に出て、午後からのメインは先程使った屋内会場から徒歩10分程度のところにある都市公園で行いました。
虫を探し出したり、目を瞑って手のひらを太陽の方向に向けたり、太陽の方向から北の方角を探したり…身体の感覚をいっぱい使って自然を感じ取りました。
下の写真はリスのかけっこの様子。先生が地面にギザギザと直線で木の形を引き、その線の上を走って2つのチームが競い合うというもの。
下の写真は、屋内会場で皆さんが描いてくり抜いた犬を背景にかざし、そこから見える犬の模様を楽しむというもの。参加者の皆さんは童心に返って楽しみました。
こういったケヤキの木によくついているイラガの毛の毒の説明をしている様子。皆さん静かに聞き入っています。
屋内会場に戻り、次のアクティビティに移ります。
下の写真は自分の手足の形など、体の部位を使ったクラフトをしている様子。
皆さんが作っているのはこのシカ(トナカイ?)。
自身の足形と手形でうまく表現されています。
最後は3~4人で集まってふり返りを行いました。
個々に違った視点からの感想が出て、それを共有することで「新しい気付き」に繋がります。
乳児の教育としてはどのようにしたらいいと思いますか?との先生の呼びかけには、「落ちてきた葉に気付くのを導くような体験をさせてあげられたらいいなと思う。よりよく育つよう、導けるのが先生方!」との参加者の感想がありました。
最後に、下の写真は会場内の至る所に先生が置いていた動物のフィギュアたち。こういった会場づくりも環境教育の場の例であると気付かされた参加者でした。
今回も多くのアクティビティを行いました。参加者のアンケートからは、「自分自身が、参加しながら、体験しながら、学んでいくことができました。自分の園、自分のクラス、それ以外のクラスにどう取り入れていこうか考えていきたいと思います。」「前回も思いましたが、わかりやすく、参加した自分も楽しく学べることができて本当に研修に参加して良かったなと思います。また他の園の先生と話す機会もあり、気付くことや学ぶこともあるので、有意義な時間になりました。」「今回も体験する中で色々と周囲の先生方と意見を交えながら探したり気づいたりできました。探したり気付いたりしたときの驚き、喜びは子どもたちも感じる部分だと思います。今回の体験やお話を持ち帰り、子どもたちや同僚に伝えて、少しずつ環境教育が身近なものになればなと思います。」といった、向上心を伺えて波及効果に期待できる感想をいただき、大変充実した研修となりました。
次回は1月16日(月)の開催となります!