イベントレポート
【レポート】地域の環境啓発講座「桜の木で作るマイ箸づくりワークショップ」@大阪市立天王寺区老人福祉センター
3月23日(水)に大阪市立天王寺区老人福祉センターで、「桜の木で作るマイ箸づくりワークショップ」を開催し、12名の方が参加されました。
講師は、NPO法人木育フォーラム理事長の米地徳行さんです。
はじめに3択クイズを交えた座学からはじまり、日本の森林の広さは国土の約70%を占め、30年前とほとんど変わっていないこと、また、占有率が世界2位にも関わらず、国内の木材使用量の80%を輸入に頼っていることを学びました。日本の木は多いのに使用されないことや、人間が増やしたのだから責任をもって手入れをしないと災害発生にもつながること等をお話いただき、皆さん真剣に聞いておられました。
次に行われた木のブロックを使った種類当てゲームでは、卓上の消毒液で感染症対策を施しながら、目の前に置かれた番号を振ったブロックを、持ち上げて触ったり匂いを嗅いだりして、米地さんから出される特徴やヒントを基に回答していきました。
座学の後はメインのお箸作りです。
写真は米地さんから、サンドペーパーでのお箸の削り方/整え方をご教示頂いている様子です。
写真のような材料が参加者に配られました。
国産の桜の木でできたお箸のベースとなるスティック2本に加え、2種類の目の粗さのサンドペーパー、ガーゼ、クルミ、輪ゴムです。
写真の数々の桜のスティックは一枚の板から削り出されたものですが、木目や色が違って様々な個性が見て取れると思います。参加者はお好みで選んでいました。
感染症対策のため、卓上にパーテーションを設置しながらの開催となりましたが、作業をしながら時折笑顔も垣間見れました。
材料の桜の木をサンドペーパーで木目に沿って削り、形を整える作業の様子です。
手の感覚で形や太さを確認しながら作業をされました。
最後にクルミの油を塗りこむ作業をします。
ガーゼにくるんだクルミをハンマーでたたき少し崩し、油を出します。これをお箸に塗り込みます。
このことによりお箸が長持ちし、艶もでます。
ご自身で作った世界にひとつだけの箸ができ、皆さんとても嬉しそうで満足されている様子でした。
そして米地さんが持って説明しておられるのはバーニングぺンというお箸に焼き入れを行うための道具です。ゆっくりと、同じ力で表面をなぞり、絵や文字を焼き込んでいきます。
まずは板に練習してから、お箸に焼き入れます。
参加者の皆さんは、思いおもいの絵や名前などを記入されていました。
講座が終わり、参加者の皆さんから回収したアンケートからは、「もう少し長く時間があった方が良いと思った」というように講座を楽しんで頂けた感想や、「木材を使用して、何かをつくりたい。」等の環境マインドの向上が伺えました。