【レポート】幼児期指導者向け研修④ 「こどものための環境教育」

探（さが）してきたものを皆（みな）で共有（きょうゆう）します。
松（まつ）ぼっくりやタンポポなど、思（おも）いおもいのものが集（あつ）まりました。

そこで一旦（いったん）室内（しつない）に戻（もど）りました。
本日（ほんじつ）は外（そと）が冷（ひ）え込（こ）んでいるので、後藤（ごとう）先生（せんせい）の配慮（はいりょ）により参加者（さんかしゃ）の体調（たいちょう）を気遣（きづか）い、屋内（おくない）と屋外（おくがい）でのアクティビティを交互（こうご）に混（ま）ぜ込（こ）む流（なが）れとなっています。

採（と）ってきたものそれぞれに名前（なまえ）を付（つ）けたのが以下（いか）の写真（しゃしん）になります。
名前（なまえ）をつけると愛着（あいちゃく）が湧（わ）いてきませんか！？
　

お昼（ひる）休憩（きゅうけい）を挟（はさ）み、午後（ごご）のアクティビティが始（はじ）まります。
まずはストレッチをした後（あと）、2人（にん）1組（くみ）になり動物（どうぶつ）の種類（しゅるい）当（あ）てゲームが始（はじ）まりました。
自分（じぶん）では見（み）えないように背中（せなか）に動物（どうぶつ）が描（えが）かれたカードをとめてもらい、どんな動物（どうぶつ）が自分（じぶん）のカードに描（えが）かれているのかを組（くみ）になった相手（あいて）に聞（き）いていくというものです。
「白黒（しろくろ）ですか？」「首（くび）は長（なが）いですか？」など、答（こた）えに繋（つな）がるヒントを聞（き）いていきます。
正解（せいかい）して喜（よろこ）ぶ人（ひと）、最後（さいご）まで分（わ）からない人（ひと）など、様々（さまざま）でした。
　

ここからは写真（しゃしん）に写（うつ）っているホワイトボードにあるように、ESDとSDGsについてのお話（はなし）です。
世間（せけん）では、「SDGsの取（と）り組（く）みをしました！」という人（ひと）がいますが、SDGsはあくまでも目的（もくてき）、目標（もくひょう）であり、ゴールではないことを後藤（ごとう）先生（せんせい）は参加者（さんかしゃ）に強調（きょうちょう）して伝（つた）えておられました。
また、生態系（せいたいけい）サービスの劣化（れっか）の話（はなし）になると特（とく）に参加者（さんかしゃ）は熱心（ねっしん）にメモを取（と）っていました。
「1年（ねん）365日（にち）をこれまでの地球（ちきゅう）の歴史（れきし）に例（たと）えると、人類（じんるい）の歴史（れきし）は12月（がつ）31日（にち）の23時（じ）50分（ふん）頃（ごろ）から始（はじ）まった。研究者（けんきゅうしゃ）によると、まだ地球（ちきゅう）は倍（ばい）くらいは生（い）きるものと思（おも）われるが、我々（われわれ）の都合（つごう）のいい状態（じょうたい）で続（つづ）くとは限（かぎ）らない。」という言葉（ことば）に、参加者（さんかしゃ）は大（おお）きくうなずいていました。
　

今回（こんかい）の研修（けんしゅう）のテーマでもある「生（い）きる力（ちから）」について、「生物（せいぶつ）として社会（しゃかい）の構成（こうせい）員（いん）になるのに必要（ひつよう）なスキル。それを養（やしな）うためには、環境（かんきょう）への意識（いしき）も必要（ひつよう）となってくる。」と述（の）べられ、それには自分（じぶん）たちが安心（あんしん）して学（まな）べる場（ば）「コンフォートゾーン」を作（つく）ろうとも話（はな）されました。
　

そして次（つぎ）は再度（さいど）屋外（おくがい）へ出（で）てフェイスシールドを着用（ちゃくよう）してのアクティビティに取（と）り組（く）みました。
2人（にん）1組（くみ）になり、うしろ向（む）きに立（た）って手（て）を取（と）り合（あ）い、ストレッチをしている様子（ようす）です。
　

写真（しゃしん）は皆（みな）で輪（わ）になって波（なみ）を作（つく）ったり、2人（にん）1組（くみ）になって片方（かたほう）の人（ひと）の動（うご）きを鏡（かがみ）に映（うつ）っているかのように真似（まね）たりしている様子（ようす）です。
　

次（つぎ）は、1人（ひと）が直（ちょく）立（りつ）になってそのままの形（かたち）で相手（あいて）の方（ほう）に倒（たお）れ込（こ）んでいき、相手（あいて）はそれを受（う）け止（と）めて起（お）き上（あ）がらせたりしています。
それを2人（にん）1組（くみ）や3人（にん）1組（くみ）で行（い）っている様子（ようす）です。
　　

そのあと、シートの上（うえ）に寝転（ねころ）んだ人（ひと）を皆（みな）で支（ささ）えて腰（こし）の上（うえ）あたりまで持（も）ち上（あ）げ、落（お）ち葉（ば）が地面（じめん）に落（お）ちる時（とき）のようにゆらゆらと左右（さゆう）に動（うご）かしてゆっくり地面（じめん）に降（お）ろしていくアクティビティをしました。
参加者（さんかしゃ）は、体験（たいけん）してみて気分（きぶん）がいいとの感想（かんそう）でした。

今度（こんど）は部屋（へや）に戻（もど）り、後藤（ごとう）先生（せんせい）からシンボルマークについてのお話（はなし）がありました。
「各家（かくけ）には家紋（かもん）というものがあるが、お城（しろ）などにもマークがある。それは、シンボルマークとも言（い）えるもので、その持（も）ち主（ぬし）の家（いえ）をイメージするものでもある。変（か）わった絵（え）で、サザエのマークがあるが、それは、堅（かた）い殻（から）で中（なか）を守（まも）る＝家（いえ）を守（まも）るという意味合（いみあ）いでつけられたものである。」との説明（せつめい）に、参加者（さんかしゃ）は耳（みみ）を傾（かたむ）けていました。

そしてまた屋外（おくがい）へ。
自分（じぶん）の今（いま）のシンボルマークとなりそうなものを個々（ここ）に探（さが）し求（もと）めて歩（ある）き回（まわ）りました。
1日（にち）ががりの研修（けんしゅう）は、ゆっくりと一人（ひとり）になり自分（じぶん）の時間（じかん）を作（つく）る事（こと）が必要（ひつよう）とのことです。
　

以下（いか）は、屋内（おくない）に戻（もど）ってきた参加者（さんかしゃ）が描（えが）いたシンボルマーク。それぞれの今（いま）の想（おも）いが込（こ）められた紋様（もんよう）となりました。
　

参加者（さんかしゃ）からは、「温（あたた）かい気持（きも）ちになりました。」「初（はじ）めての人（ひと）ともうまく交流（こうりゅう）できました。」などの話（はなし）がこぼれていました。

最後（さいご）は、2班（はん）に分（わ）かれてふり返（かえ）りを行（おこな）いました。
本日（ほんじつ）体験（たいけん）したことを思（おも）い出（だ）しながら、使（つか）えそうなアクティビティや園（えん）での今後（こんご）についてを語（かた）りました。

後藤（ごとう）先生（せんせい）は最後（さいご）に「生（い）きる力（ちから）」について皆（みな）の意見（いけん）をふり返（かえ）り、「自然（しぜん）を大事（だいじ）にすることを、幼児期（ようじき）に体験（たいけん）しておくと、大人（おとな）になった時（とき）に自然（しぜん）を大事（だいじ）にする心（こころ）が生（う）まれる。」と述（の）べられ、講座（こうざ）を締（し）めくくりました。