イベントレポート 2022年01月12日 2022年03月29日 【レポート】幼児期指導者向け研修① 「こどものための環境教育」 12月(がつ)23日(にち)(木)(もく)に、なにわECOスクエアで、大阪(おおさか)市内(しない)の就学(しゅうがく)前(まえ)施設(しせつ)教職員(きょうしょくいん)を対象(たいしょう)にした、幼児期(ようじき)指導者(しどうしゃ)向(む)け研修(けんしゅう)の第(だい)1回(かい)(実質(じっしつ)3回(かい)目(め):第(だい)1回(かい)を緊急事態(きんきゅうじたい)宣言(せんげん)中(ちゅう)により延期(えんき))を開催(かいさい)しました 。 講師(こうし)は、引(ひ)き続(つづ)き、野(の)たまご環境(かんきょう)教育(きょういく)研究所(けんきゅうじょ)代表(だいひょう)の後藤(ごとう) 清史(きよし)さんです。 第(だい)1回(かい)のテーマは、「身近(みぢか)なところで環境(かんきょう)教育(きょういく)」です。園(えん)や公園(こうえん)など身近(みぢか)な場所(ばしょ)でできる環境(かんきょう)アクティビティを体験(たいけん)し、環境(かんきょう)教育(きょういく)の指導者(しどうしゃ)として、アクティビティを体験(たいけん)する園児(えんじ)たちとの関(かか)わり方(かた)について理解(りかい)を深(ふか)めました。 最初(さいしょ)に、参加者(さんかしゃ)に「今(いま)の気持(きも)ち」「今日(きょう)の目的(もくてき)」など、それぞれの思(おも)いを紙(かみ)に書(か)いてもらいました。その後(あと)、アイスブレイクのじゃんけんゲームで心(こころ)や体(からだ)をほぐしたあとで、自己(じこ)紹介(しょうかい)を行(おこな)いました。 序盤(じょばん)の話(はなし)の中(なか)で、同(おな)じクマでも、絵本(えほん)での登場(とうじょう)キャラクターと野生(やせい)のものでは、食(た)べているものや体(からだ)の色(いろ)など、随分(ずいぶん)違(ちが)うところがあるということを参加者(さんかしゃ)は改(あらた)めて認識(にんしき)しました。 次(つぎ)に、2種類(しゅるい)の動物(どうぶつ)の絵札(えふだ)をランダムに選(えら)び、その動物(どうぶつ)の同(おな)じところと違(ちが)うところを出(だ)しあうアクティビティをしました。違(ちが)う所(ところ)はすぐに思(おも)いつくけれども、同(おな)じ所(ところ)はそれに比(くら)べて少(すく)ない上(うえ)に気(き)づきにくいと参加者(さんかしゃ)は感(かん)じました。 その後(あと)2班(はん)に分(わ)かれて、絵(え)の中(なか)に隠(かく)れている生(い)きものたちを見(み)つけていくアクティビティをしました。使用(しよう)した教材(きょうざい)の中(なか)には、様々(さまざま)な虫(むし)や鳥(とり)などが描(えが)かれており、班員(はんいん)で見(み)つけ合(あ)って印(しるし)をつけたあと、2つの班(はん)で比較(ひかく)して確認(かくにん)し合(あ)いました。こういったことも、幼児期(ようじき)の環境(かんきょう)教育(きょういく)の一(ひと)つの手法(しゅほう)であると参加者(さんかしゃ)たちは感(かん)じ取(と)っていきます。 午後(ごご)からは野外(やがい)でのアクティビティです。はじめに2人(にん)1組(くみ)になって、片方(かたほう)の人(ひと)が自分(じぶん)の服装(ふくそう)などの一部(いちぶ)を変化(へんか)させ、もう片方(かたほう)の人(ひと)はその場面(ばめん)を見(み)ないで何(なに)が変(か)わったか当(あ)てるというゲームをしました。 そして少(すこ)し移動(いどう)して木々(きぎ)の生(は)えているところで始(はじ)まったのは、紙袋(かみぶくろ)に入(はい)っている葉(は)っぱと同(おな)じ物(もの)を探(さが)すといったアクティビティの体験(たいけん)です。様々(さまざま)な樹木(じゅもく)が生(お)い茂(しげ)る中(なか)、葉(は)の特徴(とくちょう)を注意深(ちゅういぶか)く観察(かんさつ)しながら同(おな)じ葉(は)っぱを探(さが)します。 ふと木々(きぎ)を見上(みあ)げると野鳥(やちょう)を見(み)る事(こと)ができました。写真(しゃしん)左(ひだり)はコゲラ、右(みぎ)はメジロ。木(き)に潜(ひそ)んでいる虫(むし)たちを食(た)べに来(き)ている様子(ようす)でした。キツツキの仲間(なかま)であるコゲラは、コツコツと音(おと)をたてて、木(き)を突(つ)いていました。参加者(さんかしゃ)はこういった動(うご)く生(い)きものを見(み)つけ観察(かんさつ)しながら、幼児期(ようじき)教育(きょういく)のポイントの一(ひと)つとして感(かん)じ取(と)ります。 池(いけ)を訪(おとず)れました。水温(すいおん)の低(ひく)い冬(ふゆ)の池(いけ)は、生(い)きものの活動(かつどう)が鈍(にぶ)りますが、それでも生(い)きものの動(うご)いた痕跡(こんせき)が残(のこ)っています。後藤(ごとう)先生(せんせい)のレクチャーを受(う)けながら参加者(さんかしゃ)は注意深(ちゅういぶか)く観察(かんさつ)しました。 次(つぎ)は2人(にん)1組(くみ)になり、どの木(き)に誘導(ゆうどう)されたか当(あ)てるゲームを体験(たいけん)しました。やり方(かた)は、片方(かたほう)の人(ひと)が目(め)をつむってグルグル回(まわ)った後(あと)、もう片方(かたほう)の人(ひと)に手(て)を引(ひ)かれ足元(あしもと)に注意(ちゅうい)しながら誘導(ゆうどう)された木(き)を触(ふ)れたりして覚(おぼ)え、また違(ちが)うところに誘導(ゆうどう)されてグルグル回転(かいてん)した後(あと)に目(め)を開(あ)けるというものです。足(あし)から伝(つた)わる地面(じめん)の角度(かくど)の感覚(かんかく)、目(め)をつむって感(かん)じ取(と)る太陽(たいよう)の位置(いち)、触(ふ)れた木(き)の触覚(しょっかく)などを最大限(さいだいげん)に使(つか)ってどの木(き)だったのか当(あ)てていきます。参加者(さんかしゃ)は楽(たの)しみながら学習(がくしゅう)しました。 また、木(き)の種類(しゅるい)によって、触(ふ)れた時(とき)の硬(かた)さや質感(しつかん)、温度(おんど)が違(ちが)うことを学(まな)びました。 次(つぎ)は、後藤(ごとう)先生(せんせい)が準備(じゅんび)された左記(さき)写真(しゃしん)のフィギュアを自然(しぜん)の中(なか)に見(み)え難(がた)くなるよう隠(かく)して、それを見(み)つけるゲームをしました。 隠(かく)す側(がわ)の人(ひと)は、決(き)められた範囲(はんい)内(ない)で、思(おも)い思(おも)いの場所(ばしょ)に体(からだ)の一部(いちぶ)が見(み)えるようにしてフィギュアを隠(かく)していきます。 写真(しゃしん)は、畑(はたけ)の落(お)ち葉(ば)にうまく隠(かく)れているライオンの様子(ようす)。これはさすがに見(み)つけることができなかったようです。 その後(あと)研修(けんしゅう)室(しつ)に戻(もど)り、色(いろ)画用紙(がようし)と自分(じぶん)の手形(てがた)足形(あしがた)を使(つか)ってクリスマスで定番(ていばん)のトナカイを作(つく)りました。 写真(しゃしん)は出来上(できあ)がったトナカイの様子(ようす)。個性(こせい)溢(あふ)れる作品(さくひん)に、会場(かいじょう)では笑(わら)いも起(お)きていました。 最後(さいご)は、ふり返(かえ)りを行(おこな)いました。本日(ほんじつ)体験(たいけん)したことを思(おも)い出(だ)しながら、今後(こんご)についての意気込(いきご)みを語(かた)りました。 参加者(さんかしゃ)からは、「生(い)きものを通(つう)じて同(おな)じ所(ところ)、違(ちが)う所(ところ)に気(き)づくことを、数人(すうにん)で意見(いけん)を出(だ)し合(あ)うことが、一番(いちばん)印象(いんしょう)に残(のこ)っています。自分(じぶん)では気(き)づかなかった他者(たしゃ)からの視点(してん)を聞(き)き、感(かん)じ方(かた)は人(ひと)それぞれであること、多様性(たようせい)に気(き)づくことができました。」との感想(かんそう)をいただき、更(さら)に「保育(ほいく)の中(なか)にも取(と)り入(い)れていきたいと思(おも)いました。」や、「自分(じぶん)の保育(ほいく)を見直(みなお)せるよい機会(きかい)ともなりました。」といったように意識(いしき)向上(こうじょう)も見(み)られたことから、今回(こんかい)も幼児(ようじ)教育者(きょういくしゃ)にとって次(つぎ)へと繋(つな)がる大変(たいへん)充実(じゅうじつ)した研修(けんしゅう)となりました。