<イベントレポート>藍を育て、藍で染め、藍で環境を学ぶ連続講座2023 第3回
10月15日(日)に「藍を育て、藍で染め、藍で環境を学ぶ連続講座2023」第3回目を行いました。
この講座は、大阪市エコボランティアが企画し、運営する連続講座です。
今回のテーマは、「乾燥葉で藍染めしたでー…建て染め」です。
はじめに、なにわエコスクエア2階交流スペースで大阪市エコボランティアの中村さんから本日の講座の進行についての説明がありました。
その後、同じくエコボランティアの桝元さんから「藍が染まる仕組みのお話」を丁寧に詳しく教えていただきました。
タデアイの葉を使って染めるには様々な方法があり、生葉をそのまま使用する方法や、葉から成分を抽出するなどの色々な方法があり、発酵建てや今回の講座で行う化学建てについてのお話をしていただきました。
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発酵建てでは微生物の力をかりて発酵から染め上がるまでに1週間から1か月という時間をかけて染めますが、化学建てでは微生物の代用として薬品を使い、染める時間を半日に短縮することができます。
時間を短縮するために多くのエネルギーを代用しているということを考えながら、環境学習に思いをはせていただければ、と桝元さんから参加者の皆さんに思いのこもったお話をしていただきました。
その後、講師の北川さんから、講座で行う化学建てについて、説明や心構えを伝えていただきました。
さらに作業に入る前に、エコボランティアの渡邊さんからホワイトボードの図を使用しながら作業工程の説明をしていただきました。(2枚目)(3枚目)
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ここからは、3班に分かれての班行動です。
各班にスタッフがつくので安心して作業を進めていくことができます。
まず、タデアイの葉のあくぬきをはじめます。
前回の講座で持ち帰り乾燥させた藍の葉を不織布の水切り袋に入れて、50グラムになるように計測します。
お湯を入れたステンレスの鍋に計測した水切り袋50グラムを4袋入れて20分間煮ます。
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次に、湯を入れ替えて、あくぬきして水洗いした藍の葉と薬品を入れて10分間煮て、藍をステンレスのボールにあげ、抽出液は用意しておいた缶バケツに静かに移し入れてドラム缶の蓋をします。
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同じ藍の葉で、同じ工程を3回繰り返し、藍の抽出液を缶バケツに溜めていきます。
その間に、洗い桶に水を張ってこれから染める布を水に浸します。
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抽出液が染めるのに適した状態になっているか、温度を測ります。
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熱ければ水を張った流しにドラム缶を沈め外側から冷やします。
水に浸しておいた布をしっかり絞ってから、抽出液にゆっくり浸していきます。5分から10分位でドラム缶から布をあげて絞って干しました。
布は取り出した最初は黄緑色で、空気に触れると酸化して青色に変化していきました。
最初は同じ無地のハンカチだったのにそれぞれの個性がでて参加者の皆さんもそれぞれの作品を楽しみながら観察しています。
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思っていた出来上がりと違う物になったとしても、そのことも楽しんで欲しいですと、エコボランテイアのスタッフが皆さんにお話ししていました。
皆で力を合わせて作業をしていき、気持ちが深まっている参加者の皆さんは最後に全員で後片づけも率先してされていました。
人と人との繋がり、力を合わせて行うことの大切さもこの講座を通して身につけることができました。
最後に、北川さんと桝元さん、中村さんから次回の内容と持ち物などの説明がありました。
参加者のみなさんは、本日の出来上がった作品を一度自宅に持ち帰ります。乾いた後に一度手洗いして乾かしてから次回の講座に持ってきて作品を発表していただきます。
次回の藍講座は、11月19日(日)です。「穂刈りしたでーと作品発表会」を行います。
この日は、この講座が初めての方も参加できますので、お誘いあわせの上、お申込みください。