<イベントレポート>脱炭素社会の早期実現に向けたシンポジウム「ゼロカーボンおおさかを目指して」
2024年2月20日(火)の14時~16時15分に、おおさかATCグリーンエコプラザセミナールームにて脱炭素社会の早期実現に向けたシンポジウム「ゼロカーボンおおさかを目指して」を開催しました。
大阪市は「ゼロカーボン 大阪」という長期目標を掲げています。
2050年までにゼロカーボンを実現するというもので、まず2040年度までに市域の温室効果ガス排出量を、2013年度から50%の削減を目指しています。
このシンポジウムは、気候変動を踏まえた脱炭素社会の実現に向けて、先進的な取り組みを共有し、環境問題のみならず、経済・社会課題の同時解決を目指す社会の創造につなげていくことを目的としています。
「デコ活〜脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを守る国民運動〜」の講演、続いて企業の事例紹介(2件)と大阪市の取組み紹介、最後にパネルディスカッションという構成です。
最初に、「デコ活〜脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを守る国民運動〜」について環境省近畿地方環境事務所地域循環矯正権・脱炭素推進グループ総括係長阪本悠佑氏から説明がありました。
まずは、環境省が掲載している動画「2050 CARBON NEUTRAL ~脱炭素につながる 新しい豊かな暮らしを創る国民運動~」を視聴し、その後、気軽に始めることができるデコ活についての紹介がありました。
さらには、デコ活の背景や現在の大阪市の二酸化炭素排出状況、デコ活の内容・全体像からデコ活応援団である新国民運動官民連携協議会の説明・位置づけ・機能などについての説明がありました。
次に、「大和ハウスの住宅分野における省エネへの取り組み」について、大和ハウス工業株式会社経営戦略本部サステナビリティ統括部サステナビリティ統括部ZEH・ZEB海外支援グループの井上博之氏より事例紹介がありました。
大和ハウスグループのカーボンニュートラルに対する考え方とZEHという取り組みについてのお話です。
大和ハウスグループは、ZEHを組み込むことでカーボンニュートラルに向けて取り組んでいます。
ZEHとは、net Zero Energy House の略であり、これは住宅の断熱性能の上昇、機器による省エネ、さらには、太陽光発電などによる「創エネ」によって一次エネルギー量の収支を0にすることを目的としたものです。
最後に、ZEHを取り組むことによる電気代削減などのメリット、強みの紹介がありました。
続いて、「日本初のLNG燃料フェリー『さんふらわあ・くれない・むらさき』と商船三井グループの環境の取組み」について、株式会社商船三井さんふらわあ 旅客営業二部 課長代理 冨田 伶氏より事例紹介がありました。
商船三井さんふらわあはLNG燃料フェリーからカーボンニュートラルにアプローチするというお話です。
商船三井さんふらわあの概要から始まり、商船三井グループ環境ビジョン2.2の概要についてや、日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ・くれない・むらさき」についての説明がありました。LNG燃料を使用することで、温室効果ガスや大気汚染の原因を大幅に削減できるだけでなく、そのほかにも多くのメリットがあるとのことです。最後に、地球温暖化抑制のために「今」必要なこととして、LNG燃料を取り入れたというお話がありました。
そして、大阪市環境局施策部課長代理川辺俊輔氏より「2025年の脱炭素社会『ゼロカーボン おおさか』の実現に向けて」のお話しがありました。
地球温暖化における日本の計画やシステム、大阪市の現状を伝えるとともに、大阪市が取り組んでいる脱炭素のエネルギーの紹介や環境学習や制度、まちづくりの紹介などがありました。
後半のパネルディスカッションでは、まず、前半の講演や事例紹介について、各登壇者からの感想や意見、続いて参加者からの質問への答えや説明がありました。
LNG燃料などについてなど多くの質問が寄せられました。
最後に、講演を踏まえた今後に向けての意見をお話しいただきシンポジウムは終了しました。