イベントレポート
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【レポート】中学校指導者向け研修(オンライン講座) 2022(2/21・2/24開催)
2月21日(火)と2月24日(金)にTeamsでのオンラインで、「中学校指導者向け研修」を開催しました。
講師は、奈良教育大学の中澤静男教授です。
講演タイトルは「SDGs・ESD入門講座 - 気候変動に焦点化した中学生の行動の変革を促す授業づくり -」です。
中澤先生は自己紹介の中で、今回の講座で中心となるESDの意味についてもご説明され、それはSDGsの紹介に続きました。
行動計画の説明の中で、Transformは「変革する」という訳になるが、改善する、修正するといった意味ではなく、「一変する」という強い意味であることから、国連の本気度が伺えると述べられました。
以下はSDGsの17の目標で、中澤先生はそれぞれについて軽く説明されました。
中澤先生は左記の有名なヨハン・ロックストローム博士提唱のウェディングケーキモデルの四角部分に、「環境」「経済」「社会」を当てはめてくださいと参加者に言って記入の時間を設けました。その後、模範解答を行い、中心を貫くのは一般的には17番の「パートナーシップで目標の達成」と言われているが、実は4番の「質の高い教育をみんなに」が一番大事だと思っている。と、独自の見解を述べられました。
そして今、なぜSDGsが重要視されているかの話や、環境問題を考える上で重要な「生態系サービス」について解説がありました。
お話は学習指導要領の内容になり、日本中の地域で、ある一定レベルの教育を受ける権利を保障するために設定されたナショナル・スタンダードであると、説明がありました。
その学習指導要領に、2017年に初めて前文が加わり、「持続可能な社会の創り手」がすべての総則に加わったと紹介されました。
また、持続可能な社会の創り手に育てるにあたり、気に掛ける、心配する、寄り添うということ=CAREできる人になってください、そのことを生徒たちに日々語り掛けてくださいと参加者に向かって話されました。
次に、気候変動をテーマとした教材研究として、大阪市内の中学校の授業の中で使用するために発行されている副読本「おおさか環境科 中学校<第11版>」が取り上げられました。その中で、パリ協定のことが書かれている部分を紹介され、二酸化炭素の削減量について触れられました。
中学生が参加できる行動変容として、以下のような取組内容例を紹介され、その一つとしてグリーンコンシューマーの解説をされました。
グリーンコンシューマーの考え方として以下のようなものを例に話されました。
<例1>
<例2>
中澤先生はこの講義を機に、ESD環境教育の実践をはじめていただければうれしいですと発言され、講座を締めくくられました。
アンケート結果では、「環境教育の重要性を再認識し、他の教員にも伝えていけたらと思いました。」といった感想があり、充実した講座となりました。
当日の講演の様子をYouTubeに掲載いたします。