イベントレポート
エリア:鶴見区
【レポート】おおさか市民環境大学2022 第4回
3月11日(土)に鶴見緑地にある花博記念ホールで「おおさか市民環境大学2022 生物多様性とゼロカーボン社会~子どもたちに残したい未来~」を開催し、26名の方にご参加いただきました。
主催あいさつの後、4連続講座の第4回目の講座が始まりました。
今回の講師は、大阪公立大学大学院客員教授の桝元慶子様です。講演タイトルは【都市に生きる私たちは「気候変動」・「生物多様性」にどう向き合うか?】です。
とりわけ都市の中では、地球温暖化に加え、ヒートアイランド現象による高温化が懸念され、さらに自然環境が損なわれ、荒廃した環境が拡大していくことが懸念されています。
そこで、都市の中の緑化がクールスポットを生み出すことによる「適応策」、さらには脱炭素にもつながる「緩和策」として、気候変動の問題解決につながる重要な対策であることを解説し、都市の中の緑が生き物たちのすみかとして機能することも、紹介されました。
気候変動、そして生物多様性が損なわれることによる様々なリスクにより、人類の存続の危機を迎える時代がやってくるかもしれない、その危機感を皆さんに感じてもらえるような内容でお話しいただけました。
熱心に聴き入る受講者の様子です。
講演が終了後、本日の参加者の中で、おおさか市民環境大学の講座を全4回とも受講された15名の方が、大阪市から表彰を受けました。
ここからは、参加者の皆さんも参加可能な、山・川・湿地・街中などで活動をされている団体さんの活動内容を簡単にスライドで聞いていただきました。
まずは大阪ヒートアイランド対策技術コンソーシアム、通称大阪HITECを代表しまして再度桝元様にご紹介いただきました。
続いて大阪みどりのトラスト協会の飯野様にご紹介頂きました。
続いて大阪市エコボランティアの渡辺様にご紹介頂きました。
続いて鉢ヶ峯の自然を守る会の米道様にご紹介頂きました。
最後はNTT西日本 関西支店の細井様にご紹介頂きました。
そして参加者の皆さんは会場後方に移動して団体の方と交流のできるマッチングの時間です。かなり好評だったようで、熱心な受講者と団体の方で盛り上がっていました。
こちらは大阪HITECのブースの様子です。
ヒートアイランド対策技術コンソーシアムの組織概要、取組み内容や活動内容、ヒートアイランド対策技術認定制度についての紹介がありました。
こちらは大阪みどりのトラスト協会のブースの様子です。
和泉葛城山ブナ林、能勢の三草山ゼフィルスの森、地黄湿地を中心に、保全地や緑の募金についての紹介がありました。
こちらは大阪市エコボランティアのブースの様子です。
活動の内容や自然体験観察園についての紹介がありました。
こちらは鉢ヶ峯の自然を守る会のブースの様子です。
鉢ヶ峯周辺の地図に、活動場所や活動の様子、そこで見られる生きものたちの紹介がありました。
そのあと、参加者に4つのグループに分かれて屋外に出て頂いて、燃料電池自動車ミライとパネルの展示給電デモ見学を行い、エコについてやゼロカーボンの日の周知を行いました。
そのまま花博記念ホールに隣接する施設、なにわECOスクエアの自然体験観察園に向かいました。
自然体験観察園は、大阪市生物多様性戦略内で環境活動推進施設に位置付けられており、以下のような生物多様性豊かな環境が広がっています。
4グループは、それぞれに分かれて5つのポイントを順番に回りました。
下の写真は実生林・雑木林での解説の様子。
下の写真は野草広場での解説の様子。
写真のように、各ポイントにいる大阪市エコボランティアの担当者は、準備したフリップを使って、それぞれのポイントでの特徴を参加者に啓発しつつ、受講者は自身の足で踏査して感じてもらいます。
下の写真は湿地での解説の様子。
下の写真は田んぼでの解説の様子。
グループでポイント間を移動している様子。
大阪市内でこのような光景が見られるのはかなり貴重なことですね。
下の写真は畑での解説の様子。
なにわの伝統野菜が植わっているのが確認できます。
最後は座学講座・表彰を行った花博記念ホールに戻ってきて、講座は終了となりました。
以下はアンケート結果の例となります。
<例>
・環境問題がもっともっと市政の中心施策となるよう、一層のご努力をお願いします。私は私でできることをやっていきたいと思います。
・本日初めて自然観察園を見学しましたが、様々な工夫がなされていておもしろかったです。実際にどんな生き物がいるか、見てみたいのと、種同士の関係性も見てみたいと思いました。本日はありがとうございました。
・野外での観察が特に楽しかったです。説明も丁寧でわかりやすかった。ありがとうございました!
以上のようにこの講座を受けたことによる環境マインドの向上が多く見られ、非常に有意義なものとなりました。地域や、大阪市エコボランティアの人たちに守られ、伝えられて環境学習に使われ続ける、そんな自然体験観察園になればいいですね。