地域の宝イタセンパラ

大阪おおさか市内しない天然てんねん記念物きねんぶつ生息せいそく

大阪おおさか市内しないながれれる淀川よどがわには、イタセンパラという貴重きちょう淡水魚たんすいぎょ生息せいそくしています。コイのタナゴの仲間なかまで、くに天然てんねん記念物きねんぶつ指定していされるとともに、絶滅ぜつめつ危惧きぐIAるいという絶滅ぜつめつ危惧種きぐしゅなかでも一ばんうえのランクに指定していされており、全国ぜんこくでも、濃尾のうび平野へいや富山平野とやまへいや淀川よどがわ水系すいけいにしか生息せいそくしていないさかなです。

淀川よどがわのシンボルフィッシュともよびばれてきたイタセンパラは、平成へいせい29とし1つき1には大阪市おおさかし旭区あさひくさかな認定にんていされるなど、注目ちゅうもくあみびています。

大阪市おおさかし旭区あさひくホームページ
「イタセンパラ」をさかな制定せいていします!

イタセンパラのユニークな生態せいたい

あき産卵さんらんシーズンになるとオスの腹部ふくぶ赤紫色あかむらさきいろ変化へんか、メスは産卵管さんらんかんがしだいにのしびてゆきます。メスはあるじにイシガイという二枚貝にまいがいたまごさんこみみます。かい呼吸こきゅうするために使つかいかん産卵管さんらんかんこみんで一気いっき産卵さんらんし、そのとき、オスがかいむきはなしせいするといったユニークな生態せいたいをもっています。これは、あるじにタナゴの仲間なかまられる産卵さんらん方法ほうほうです。4~5ほどで孵化ふかしたイタセンパラのどもは、そのままかいのゆりかごのなかふゆあやまちごし、翌年よくねんのゴールデンウィークのへんりにかいからてきます。かいからおよぎあと成長せいちょうはとてもはやさく、そのとしあきには成熟せいじゅくして産卵さんらんします。

イタセンパラの危機きき市民しみんによる保全ほぜん活動かつどう

イタセンパラはかわ氾濫原はんらんげん中心ちゅうしん生息せいそくしていたのですが、近年きんねん河川かせん改修かいしゅうにより水量すいりょう管理かんりされた淀川よどがわではかわ氾濫はんらんしなくなり、繁殖はんしょくしづらくなりました。こうおいちをかけるようにだい繁殖はんしょくした外来種がいらいしゅのオオクチバス(ブラックバス)、ブルーギルにしょくべられてしまう影響えいきょうなどで2005とし最後さいご一時期いちじき淀川よどがわ姿すがたられなくなりました。


そこでイタセンパラの野生やせい復帰ふっき目的もくてきに、市民しみん研究所けんきゅうじょ行政ぎょうせいなどで構成こうせいされたボランティア団体だんたいが2011とし設立せつりつされ、三位一体さんみいったいとなって外来がいらい生物せいぶつ駆除くじょやごみいなどの活動かつどう開始かいししました。2013としには、施設しせつ飼育しいくされていた淀川よどがわ固有こゆう遺伝子いでんしもちつイタセンパラが放流ほうりゅうされ、その子孫しそんたちはいま淀川よどがわ立派りっぱ成長せいちょうしています。

※イタセンパラの野生やせい復帰ふっき国土交通省こくどこうつうしょう淀川よどがわ河川かせん事務所じむしょ大阪おおさか府立ふりつ環境かんきょう農林のうりん水産すいさん総合そうごう研究所けんきゅうじょ共同きょうどう実施じっししています。

このような保全ほぜん活動かつどう継続けいぞくしなければ本来ほんらい自然しぜん姿すがたちかし淀川よどがわ維持いじできないという外来種がいらいしゅ問題もんだいなどの現状げんじょうがあります。地域ちいきたからとしてかみぞくけようとするひとたちがいるから、こういったしいなまきものが後世こうせいでんえられるのですね。

保全ほぜん活動かつどう情報じょうほう

淀川よどがわ水系すいけいイタセンパラ保全ほぜん市民しみんネットワーク(イタセンネット)

活動かつどう
4~11つきまでの
だい1土曜日どようびだい3日曜日にちようび基本きほん

新型しんがたコロナウィルスの影響えいきょうがありますので、最新さいしん情報じょうほうはブログでご確認かくにんください。

〇イタセンネットブログ

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