イベントレポート
【レポート】お米作り連続講座 第10回「菰外し・生き物調べ」
3月21日(日)に「お米作り連続講座・第10回」を実施しました。講師は、大阪市エコボランティアの忍喜博さんと中谷憲一さんです。
今回は、11月1日の講座で3本の樹木に巻き付けた菰を外して、その中にいる冬越しの虫の観察と第9回の講座で準備したツルグレン装置の生き物調べを行いました。
まず、はじめに1階研修室で講師の忍さんより第9回の講座の復習と今回行うことの説明がありました。
次に、自然体験観察園へ出て、菰外しです。
菰は、エノキ、サクラ、クヌギの3種類の樹木に巻き付けていました。それを順番に丁寧に外していきます。
はじめに、湿地の西側のエノキから外します。
講師の中谷さんより、「なぜ菰を巻くのか」の説明がありました。
もともと、菰は害虫駆除が目的とされ、外した菰は火にくべられることが多かったが、逆に害虫の天敵が入っている場合が多いことを学びました。
つぎは、実生林のサクラの木です。
菰の中には「オオゲジ」がいました。
菰の外にある枝には、ハラビロカマキリが卵を産み付けているのを見つけました。
つぎは、雑木林のクヌギの木です。
ここには、ナンキンハゼと思われる実がたくさん入っていました。おそらく、鳥が咥えてためていたようです。
菰を外すと、フクログモの仲間の巣がたくさんありました。残念ながら、巣だけでフクログモは見つけられませんでした。
外した菰は、室内に持ち帰り、ビニールシートの上で降って落ちてきた虫を白い布の上に移しの観察を行いました。
オオゲジ、ゴマダラチョウの幼虫など見ることができました。
つぎに、第9回の講座で準備しておいたツルグレン装置の生き物調べです。
ツルグレン装置の下からビーカーを取り出し、実体顕微鏡で見ました。
残念なことに今回は生き物を見つけることができませんでした。
雨の影響で生き物たちは土の中深くに潜っていた可能性が考えられます。
今回で2020年度の「お米作り講座」は終了です。
田植えから始まったこの講座ですが、お米の成長を通してたくさんのことを学びました。学んだことを今後も活かせることを願います。
来年度(4月以降)のお米作り講座につきましては、決まり次第「なにわエコスタイル」に掲載をします。ぜひ、興味のある方はホームページのチェックをお願いします!